論文投稿 ー指導医としての心構えー 完成させることの重要性

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指導論文ゼロの事実!!

自分の研究論文や症例報告を投稿したり, 学会発表したりと学術活動はしてきたつもりでした。後輩の学会発表指導もおこなってきましたし, 倫理申請や研究計画書の書き方も指導していました。しかし, 指導論文がゼロであることに気づいてしまいました。

指導スタイル

昔の自分・・・とりあえず論文を書いてもらい、データもらってこちらで煮詰め投稿。このスタイルで数編は投稿・アクセプトされていました。

ちょっと前の自分・・・指導される人の色を出そうと口頭指示のみで自身で投稿までもっていってもらうつもり。文章の手直しも必要最低限、その結果が指導論文ゼロ!!

最近の自分・・・昔の自分に戻す。その結果、論文投稿できた。

論文はひとつの作品というイメージでFirst authorにしっかり作り込んでもらおう、文章もあまり手直ししないようにあえて気をつけるスタンスでしたが指導論文の業績ゼロでした。

業績ゼロはやっていないのと一緒です。

今回久しぶりに指導論文を投稿までこぎつけたので、その過程をお届けします。

これから論文指導をしていく方、同じ方法でやれば論文投稿まではいけます。

最初に指導したこと

発表する症例を決めること、ターゲットジャーナルを決めること、この2点はこちらで決めました。そして症例報告を書いてみるかどうかを後輩に提案します。リアクション良く、論文を書いてもらい指導することが決まりました。

結構ここのパートは大事です。後輩のリアクションが乏しい場合、その後の投稿にいたるまでの様々なレスポンスも遅くなります。無理強いさせてはいけない風潮の中、やってくれそうな人を見つける目が必要です。当然、書く当事者にとってもメリットがなければいけません。

自分で考えて、とにかく期日までにやってくれる人、そういう人が提出するモノはある程度のクオリティが担保されていると考えています。

やっぱり速かった!!

患者さんに論文を書かせてもらうことを説明して同意書をいただく、必ずやらなければいけないこと。すでに治療が終了し通院は終了していたため、お電話をして事情を説明し同意書を郵送して署名をいただくという少し億劫な作業をお願いしました。迅速に対応していただいた患者さんにも感謝ですが、すぐに同意書が準備できました。この段階で、論文は完成するだろうと確信しました。

ある本を手渡し、文献収集してとにかく書いてもらった

ある本とは「論文作成ABC:うまいケースレポート作成のコツ」(松原茂樹著、東京医学書)です。自分自身、症例報告を指導いただいた経験がなかったのでこの本で勉強しています。つまりバイブルとして後輩へ手渡し、とにかく読んで論文の形にしてもらいました。当然口頭でバイブルのエッセンスはお話したことと、考察の論旨展開はある程度指導した上でです。

型になっています

できあがったものを見せてもらいました。型になっています。あとはこちらで預かり修正・追記して投稿することとしました。

まとめ

自分のバイブルを渡して、エッセンスのみ口頭指示、あとはただ書いてもらう。

これが論文完成の近道でした。

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